薬剤師業界の求人状況
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今までは、薬剤師業界の求人状況は、有資格者であれば、
就職先に困らない『買い手市場』と言われていました。
しかし、今後については、
『薬剤師余剰時代』が到来するのではないかと予想されています。
『薬剤師が余る』主な原因としては、
(1) 薬科大、薬学部増設の規制緩和により、定員が増え、その分、薬剤師が増える。
(2) 薬学部の4年制から6年制への移行の伴い、2012年以降、薬剤師が増える。
(3) 登録販売者制度により、ドラッグストアにおける薬剤師の求人が減る。
(4) 分業率の伸びが緩やかなので、薬剤師の就職先はあまり増えない。
これらの原因を考えると、
絶対数として薬剤師が過剰になっていく事実は、否定できません。
薬剤師が増え、競争が激しくなっていくものと思われます。
薬剤師の方にとっては、
将来の職に対する不安要因が多いと感じられると思いますが、
明るい要因もあります。
あげてみますと、
(1) 薬科大、薬学部の定員は増加したが、特に新設の大学では、定員割れが
目立つので、薬剤師が急激に増えることはないとの予想がある。
(2) 平成23年の薬剤師国家試験の合格率は、例年の合格率(56%)を下回り、
44.4%という低い合格率だった。
(3) スイッチOTC薬の登場で、ドラッグストアなどでは、差別化を図りたいという
需要があり、薬剤師を求められている。
絶対数として薬剤師が、過剰になる時期が到来すると思われますが、
完全飽和までには、まだ時間がかかりそうな状況です。
あと、地域別の求人状況については、
都市部と地方では、二極化の傾向が明白です。
都市部では、薬剤師として職に就くことが、厳しくなることが予想されます。
都市部で職を求めている薬剤師の方は、注意していておいた方がいいです。
最後になりますが、
今後の求人状況に影響をあたえるものとして、『震災』があげられます。
東日本大震災からもわかるように、
被災地の救援には、医師や看護士と共に多くの薬剤師も必要とされます。
今後、国が災害時の医療体制をどのように構築・制度化していくかわかりませんが、
薬剤師が求められていることには変わりはありません。
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